値渡しと参照渡しの比較

PowerShellにおける値渡しと参照渡しは、関数やスクリプトブロックにパラメータを渡す方法に関わる概念です。これらは、パラメータが関数やスクリプトブロック内でどのように扱われるかに影響します。

1. 値渡し (By Value)

説明:

• 値渡しでは、実際の値のコピーが関数やスクリプトブロックに渡されます。
• 呼び出し元の変数には影響を与えません。

特長:

• 安全性: オリジナルのデータが変更される心配がないため、データの安全性が確保されます。
• コピーのコスト: 大きなデータ構造を渡す場合、コピーのコストが高くなることがあります。

例:

function AddValue {
    param (
        [int]$number
    )
    $number += 10
    return $number
}

$originalNumber = 5
$result = AddValue -number $originalNumber
Write-Output "Original: $originalNumber" # 5
Write-Output "Result: $result" # 15

2. 参照渡し (By Reference)

説明:

• 参照渡しでは、変数そのものが関数やスクリプトブロックに渡されます。
• 呼び出し元の変数が関数やスクリプトブロック内で変更されると、その変更は呼び出し元の変数にも反映されます。

特長:

• 効率性: データのコピーが不要なため、大きなデータ構造を扱う際に効率的です。
• データの一貫性: 関数やスクリプトブロック内での変更が呼び出し元にも反映されるため、一貫性が保たれます。

例: